サイトロゴ

レコールドフランセ フランス語学校 へようこそ!

03-3363-6603

blog

フランス語学校の ブログ悪魔の尻尾を引っ張る(tirer le diable par la queue)(2)

投稿日:

こんにちは。バゲットです。

前回書いたように、フランス語には「悪魔の尻尾を引っ張る(tirer le diable par la queue)」という表現があります。「ひどくお金に困っている」という意味です。
そのような言い回しがあるのですから、悪魔には「尻尾(la queue)」があるわけです。ところが、キリスト教(christianisme)の伝説によれば、魔王サタン(Satan)もその他の悪魔たちももともとは天使で、神に対して反逆し、大天使ミカエル(Archange Michel)との戦いに敗れて、地獄に落ちたのです。
ご参考までに書いておけば、ジャンヌ・ダルク(Jeanne d’Arc)に「フランスを救え」という神のお告げを伝えたのも、ミカエルです。「モン・サン=ミシェル(Mont Saint-Michel)」の「サン=ミシェル」もミカエルで、修道院の尖塔の上にはミカエルの像が建っていますね。
サン=ミシェル
さて、以上から、悪魔は地獄における天使の変異体ということになります。天使に尻尾があるなんて聞いたことがありません。では、なぜ天使には尻尾がないのに、悪魔にはあるのでしょうか。
ここで「進化論(évolutionnisme)」的な説明に説得力があるとは思えません。つまり、悪魔にも生死と世代交代があって、あるとき「突然変異(mutation)」によって、偶然、尻尾の生えた悪魔が生まれた、そして地獄の過酷な(?)環境に適応するためには尻尾を持っていた方が有利だったため、「自然淘汰(sélection naturelle)」によって、長い年月を経ると尻尾を持った悪魔だけが生き残った・・・という説明です。それでは、進化論そのものを認めないキリスト教原理主義者(fondamentaliste)たち(註)が納得するはずがありませんし、そもそも、悪魔に「生死と世代交代がある」という前提に無理がありそうです。
と、ここまで書いてきて、突然ヒラメキました。サタンは「蛇(Serpent)」に変身して、アダムとイヴを誘惑したのでした。ということは、悪魔には変身能力があるわけだ。蛇に変身できるのなら、自分の身体に尻尾を生えさせるなんて、簡単にできるでしょうね。
※      ※      ※
さて、少しまじめな話。私はキリスト教神学についてはきちんと勉強したことはないのですが、ほとんど無責任な想像で言えば、天使も悪魔も本来は「霊的存在(esprit)」ではないでしょうか。「霊」だから肉体を持たない、当然、尻尾も持たない、ただそれが人間に現れるときは、尻尾を持ったり持たなかったりする形姿で現れる、ということではないか・・・。
まあ、断定的なことを書くのは控えておきましょう。この問題については、私よりずっと詳しい方もたくさんいらっしゃいますから。
なお、前述の「蛇」に加えて、悪魔は、「ヨハネの黙示録(l’Apocalypse de Jean)」では、「獣(Bête)」や「竜(Dragon)」として描かれています。そのため、「悪魔には尻尾がある」ということになるのかもしれません。

註・アメリカ人の1/3が進化論を信じていないという統計があるそうです。そこで「フランスにも進化論を認めない人はいるのか?」と、あるフランス人教師に尋ねてみたところ、「多少はいると思うが、表だった活動はしていないから、全く目立たない」とのことでした。

-blog

執筆者:

関連記事

花粉症

花粉症(rhume des foins/allergie aux pollens)

こんにちは。バゲットです。 2011年3月、東日本大震災のニュースは、フランスのテレビでも、連日トップで報道されました。ある日、国営チャンネルFrance2の夜のニュースで、福島原子力発電所からの放射性物質の漏れと拡散について報告する中で、東京(渋谷だと思いますが)の歩道を、マスクをした二人の若い男性が歩いている映像が流れました。 日本人の目には、その二人が花粉症対策でマスクをしていることは明白です。しかし、そうした事情を知らないフランスの視聴者が、福島から遠く離れた東京までも放射能に汚染されていると理解したのは、当然のことでした。 当時、日本在住のたくさんのフランス人が母国に避難しました。フランス人の教師が複数、突然に帰国してしまい、4月からの授業に支障をきたした大学もあったということです。あるフランス人教師から聞いたのですが、本人はあまり気にしなくても、フランスにいる家族たちがとても心配し、帰国するよう「懇願」するそうです。やはり、上記のようなニュース映像の影響力には、絶大なものがありますね。 ※      ※      ※ さて、この原稿を書いている3月中旬は、花粉症の季節の真っただ中です。「日本に花粉症の患者は、一体、どのくらいいるのだろう」と思ってネットで調べてみると、国民の20%、25%、30%といろいろな数字が出てきます。圧巻(?)は昨年12月に発表された東京都の調査(花粉症実態調査)。なんと東京都民の48,8%がスギ花粉症に悩んでおり、その他の抗原も含めたアレルギー性鼻炎の症状のある人は62.3%。これはもう「国民病」と言ってもよさそうです。 当然ですが、フランスにも、花粉症に苦しむ人は存在します。では、フランス語で「花粉症」は、どのように言うのでしょう。 Le rhume des foins です。 foins は牛や馬のエサにするための「干し草(↑)」ですから、rhume des foins は、直訳すれば「干し草の風邪」。英語でも hay fever と言いますね。ヨーロッパでは、干し草になるイネ科の植物の花粉が原因でアレルギーを起こす人が多いので、そのように言うようです。 もちろん、l’allergie aux pollens (花粉アレルギー)という言い方もあって、Je suis allergique aux pollens と言えば、「私は花粉アレルギーだ」という意味になります。 それでは、フランスには、花粉症の人はどのくらいいるのでしょう。フランス人の知人、何人かに聞いてみたところ、「最近は増えているようだが、日本よりはずっと少ないと思う」ということでした。花粉症に悩む方には、日本よりはフランスの方が過ごしやすいかもしれませんね。

マルグリット・ド・ナヴァール

スタンダール流女の子の口説き方(la manière stendhalienne de séduire une fille)(3)

こんにちは。バゲットです。 スタンダール(Stendhal)の『赤と黒(Le rouge et le noir)』で、美しく高慢な侯爵令嬢マチルド(Mathilde de La Mole)は、16世紀、宗教戦争の時代の王妃マルグリット・ド・ナヴァールに憧れ、彼女のような波瀾万丈の人生を送りたいと考えています。 そのため、自分が発した侮辱的な言葉に、ジュリアン・ソレル(Julien Sorel)が激怒し、壁に掛かった剣に飛びついて鞘から剣を引き抜くと、マチルドは感動してしまうのです。そして自室に戻り、「うっとりとして(ravie)」、「殺されそうになったという幸福(le bonheur d’avoir été sur le point d’être tuée)」に浸ります。 こうして、マチルドは本当に恋に落ちてしまいました。さて、有名か否かは知らないのですが、私が大好きな場面です。 マチルドは、ジュリアンのことをあれこれと考えながら、何気なく画帳に鉛筆でいたずら書きをしています。すると描き上がった横顔が、ジュリアンにそっくりなのです。 「描き上げたばかりの横顔の一つを見て、彼女は驚き、狂喜した。それは驚くほどジュリアンに似ていたのだ(Un des profils qu’elle venait d’achever l’étonna, la ravit : il ressemblait à Julien d’une façon frappante)。『これは天の声だわ!恋の奇跡よ(C’est la voix du ciel ! voilà un des miracles de l’amour)』、彼女は熱狂して叫んだ(s’écria-t-elle avec transport)」。 マチルドは、今度は真剣に、熱中して、ジュリアンの似顔絵を描こうとします。しかし、どうしてもうまく描けません。 「彼女はとても熱心に、ジュリアンの似顔絵を描こうと真剣に努力したが、うまくいかなかった。先ほどいい加減に描いた横顔が、やはり一番似ていた(Elle s’appliqua beaucoup, chercha sérieusement à faire le portrait de Julien, mais elle ne put réussir ; le profil tracé au hasard se trouva toujours le plus ressemblant)。マチルドはすっかり嬉しくなってしまい、これこそは熱烈な恋の明らかな証拠だと思った(Mathilde en fut enchantée, elle y vit une preuve évidente de grande passion)」。 世界の文学史上有名な恋愛小説はたくさんありますが、恋に酔いしれる女の子の幸福な気持ちを、これほど生き生きと描写した場面が、他にあるでしょうか。 ※      ※      ※ このようにジュリアンとマチルドは、かなり早い段階から、お互いに熱烈に愛し合っています。ところが二人とも、無意味にプライドが高かったり、つい迂闊な言葉を口にしたりして、彼らの恋はなかなか進展していきません。ジュリアンはマチルドを嫉妬させるため、好きでもない他の女性に言い寄って、何通もラヴレターを送ったりもします。 「愛し合っている男女が、愛し合っているにも関わらず、些細なアクシデントや誤解やすれ違いのためになかなか結ばれないで、読者(あるいは視聴者)をやきもきさせる物語」を「ラブコメ」と呼ぶのなら、『赤と黒』のジュリアンとマチルドのやり取りは、まさに「ラブコメ」です。 この作品が書かれたのは、1830年。今ではもう190年も昔のことですが、今読んでもすごく面白い。恋する男と女の心理は、190年を経ても、あまり変わらないのでしょう。 (了) (註)文中の写真は1997年放映のテレビドラマ(DVDは98年)。マチルドを演じるのは、ジュディット・ゴドレーシュ(Judith …

フランス語・不定冠詞と定冠詞(Les articles définis et indéfinis)(1)

フランス語・不定冠詞と定冠詞

マリアンヌ

マリアンヌを知ってるかい?(Tu connais Marianne ?)

こんにちは。バゲットです。 フランス共和国の象徴と言えば、まずは青白赤の三色旗(le drapeau tricolore)、次いで国歌ラ・マルセイエーズ(la Marseillaise)を思い浮かべる方が多いでしょう。でも、共和国の象徴は他にもあります。たとえば、フランス大使館でロゴマークに使われている、この女性(↓)です。 彼女はマリアンヌ(Marianne)という名前です。ウィキペディア・フランス語ヴァージョンには、「マリアンヌはフランス共和国を象徴する人物像(figure symbolique)であって」、「それはフランス共和国と《自由、平等、友愛》の標語に含まれる価値観を具象化したものである(elle incarne la République française et ses valeurs contenues dans la devise : Liberté, Égalité, Fraternité)」とあります。 象徴としてのマリアンヌの起源については諸説あるようですが、有力な説によれば、それはフランス革命時の1792年秋、国民公会で王政の廃止と共和国の樹立が宣言されたころ、南フランスで作られた革命歌「マリアンヌの回復(la Guérison de Marianne)」まで遡るということです。 マリアンヌのイメージは、上記のロゴマークの他、ユーロ硬貨や郵便切手にも用いられていて、郵便切手のマリアンヌは、大統領が代わるたびにデザインが変わります。 また、フランス国内の市役所や公立学校などの公的な建物には、マリアンヌの胸像が置かれています。この胸像にもさまざまなデザインがあり、それを制作する際のモデルには、ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)、カトリーヌ・ドヌーブ(Catherine Deneuve)、イネス・ド・ラ・フレサンジュ(Inès de la Fressange)など、フランスを代表する女優、歌手、ファッション・モデルが選ばれています。最新のマリアンヌのモデルは、女優のソフィ・マルソー(Sophie Marceau)ですね。 ウジェーヌ・ドラクロワ(Eugène Delacroix)の有名な絵画『民衆を導く自由の女神(La Liberté guidant le peuple)』(↓)に描かれた女神も、マリアンヌとされています。 この絵画は、ウィキペディア・フランス語ヴァージョンのマリアンヌの項目でも、在日フランス大使館ホームページのマリアンヌのページでも紹介されています。私は長い間、この絵は1789年のフランス革命を描いたものだと信じていたのですが(←お恥ずかしい次第ですw)、今回調べてみたところ、1830年の七月革命(La Révolution de Juillet)を主題としたものでした。王政復古で復活したブルボン朝を打倒し、ルイ=フィリップの「七月王政」を開始した革命です。 ※      ※      ※ さて、皆さまご存知のように、アメリカ・ニューヨークの「自由の女神像(Statue de la Liberté)」は、アメリカ合衆国独立100周年を記念して、フランス国民がアメリカに寄贈したものです。上のドラクロアの絵は、この像のモデルの一つになったそうです。確かに、右手を挙げているところなどは同じですね。 ずっと小ぶりですが、「自由の女神」はパリにも複数存在します。セーヌ川にかかるグルネル橋のたもとには、パリに住むアメリカ人たちが贈った「自由の女神」があり、リュクサンブール公園(Jardin du Luxembourg)にももう一体あります。「それらも『マリアンヌ』と呼ぶのだろうか」と思い、何人かのフランス人に聞いてみましたが、そうは呼ばないとのことでした。しかしレピュブリック広場(Place de la République)にも、デザインの異なる像が一体あって、こちらは「マリアンヌ像」と呼ばれています。 そう言えば、東京・お台場にもありましたっけ。まあ、それは「マリアンヌ」とは・・・・・・呼ばないでしょうねw。

マンタロー

マンタローが飲みたい!(Je veux boire une menthe a l’eau!)

こんにちは。バゲットです。 暑くなってきました。この原稿を書いている今日(7月17日)現在、東京ではまだ梅雨は明けていませんが、ここ数日はうだるような暑さが続いています。 そんな日は、頭の中だけフランスのカフェにワープして、木陰の涼しいテラス席で「マンタロー」が飲みたいなあ、と思います。 「万太郎/満太郎」ではありません。Menthe à l’eau、ミント水(↓)です。 写真の通り、緑色の冷たい飲み物で、甘くて、若い女性に人気があるようです。 サルトルの小説『自由への道』で、ヒロインのイヴィッチがよく飲んでいたので、私も試してみたのですが、おいしいですよ。 「日本でも飲めるのだろうか?」と思って、ネットで、渋谷の「ドゥ・マゴ(Les Deux Magots)」(註)のメニューを確認してみました。 ジンジャーエール、レモンスカッシュ、オレンジエールはありますが、ミント水は無いですね。日本では売れないと考えたのでしょうか。 作り方は易しそうなので、自分で作ってみるのも悪くないかもしれません。 註・Les Deux Magots(二つの中国人形)は、パリ、サン=ジェルマン・デ・プレ教会の正面にあるカフェ。サルトル、ボーヴォワール、カミュなどが出入りしていたことで有名。渋谷・東急文化村の地下に支店がある。  

あなたのお住まい、お仕事は東京でしょうか?フランス語や文化に興味がございますか? くつろげて、自分に合うフランス語学校をお探しでしょうか?

東京でフランス語を学ぶのでしたら、新宿、池袋から数分の私たちの学校のサービスをご提案します。

初心者、初級対象者のすべての方には他校にはないプライベートレッスンをご提供します。初心者の方にはマンツーマンでそれぞれの題材の最後までご指導します。

その他のレベルではスタンダードコースとして(中級、上級)クラス内での広がりを作る為に1クラス3人まで のセミプライベートレッスンとプライベートレッスンがございます。

個人レッスンでは各ご要望のコースで対応します(文法、語彙、口語表現、試験準備、テレビニュース他…)。 フランス語会話サロンでは文化や社会に関する様々な題材で意見を交わし、東京からフランスまでを旅し、横断する事が出来ます。又、幼稚園生から大学生まで、セミプライベートレッスン、個人レッスンもご提案させていただきます。

私達の学校は会話を基本とする方法で、フランス語圏出身の講師による生きた会話レッスンを行っています。そういうわけで、私達は本校のことを、会話学校又は自由会話サロンと呼んでいます。