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エイプリルフールと四月の魚(le poisson d’avril)

投稿日:2019年4月12日

こんにちは。バゲットです。

私は、自己意識のレベルではとても正直で誠実でウソなんかめったに言わない人間なのですが、反面、サーヴィス精神が旺盛なので、目の前にいる人を喜ばせようと、いつの間にか話が事実から微妙に(w)乖離してしまうことがあります。
たとえば、私が大学生のとき、夏休みに近所の公園のベンチで休んでいたら、子供たちが水鉄砲で遊んでいて、その水が私の服にかかったことがありました。秋学期が始まると、私は友人にそのことを話します、たとえばこんな風に。「夏休みのある日、私は渋谷のセンター街で暴力団の抗争に巻き込まれたw、双方が拳銃をバンバン撃っていてw、撃たれた男が頭から血を流して倒れていたw、流れ弾が私の顔をかすめて、私は怖くて腰を抜かしてしまったw」と。別にウソをついているつもりは全くないのですがw・・・
あるいは、大学院生のとき、ガールフレンドとイタリアンレストランで食事をしたところ、パスタに入っていたホウレン草が苦くて、あまり美味しくなかったことがありました。二週間後、私は友人にそのことを話します、たとえばこんな風に。「先日、カノジョと銀座の高級イタリアンレストランで食事をしたらw、パスタの中にバカでかいゴキブリが入っていてw、私は気づかずにそのゴキブリを半分食べてしまったw、おかげでひどい下痢を起こして三日も寝込んだw」と。ちょっとサーヴィス精神を発揮しただけなのですがw・・・
ということで、今回のテーマは「エイプリルフール」なのでした。
※      ※      ※
さて、フランスでも4月1日(le 1er avril)は、エイプリルフール。人々が家族や友人たちにイタズラをしたり、あるいはマス・メディアがウソのニュースを発信したりしてもよい、とされている日です。ただしフランスでは「エイプリルフール」とは言わず、le poisson d’avril (ル・プワソン・ダヴリル=四月の魚)と呼び、実際、ジョークやイタズラをした後、その張本人が「プワソン・ダヴリ〜ル!」と言って、それがジョーク/イタズラであることを告知します。
最も一般的なのは、「プワソン・ダヴリル=四月の魚」にちなんで、紙で作った魚(poisson de/en papier)を他人の背中に貼り付けるイタズラ(↓)。

プワソン・ダヴリル=四月の魚

多くは子供たちが友人や学校の先生に対して行うのですが、先生の方も気がつかないふりをして、背中に魚を張ったまま授業をしたりするそうです。街中で知らない人の背中に張こともあるそうですから、来年以降、フランスで4月1日を過ごす方は気をつけてください。
他にもいろいろなイタズラがあるようで、ご参考までに紹介しておけば、こんなサイト(→http://www.topito.com/top-des-meilleures-blagues-du-1er-avril-hihi-mdr-lol-exlpdr-ferme-la)も見つかりました。
「四月の魚」の起源については、不詳。3月25日の「受胎告知」に関係するという説、フランス国王シャルル9世によるカレンダーの変更(1564年/年初を3月25日から1月1日に変更した)が起源だとする説、漁の解禁(あるいは産卵する魚を保護するための漁の禁止)に関係するという説、魚がキリストの象徴であることに起因するという説等々、さまざまな説がありますが、どれも確かな根拠がなかったり、あるいは反証があったりして、はっきりしたことは分からないそうです。
まあ、個人的な感想として言えば、上記(↑)はいずれも「まとも」すぎて、エイプリルフールの「起源」にはふさわしくないように思います。どうせなら、もっと徹底的にウソっぽい方が(たとえば「万葉集の中に書いてあるw」とか)、かえって真実味を帯びるかもしれません(←なはず、ないけどww)。

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