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ボクと付き合ってよ(Tu veux sortir avec moi ?)

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こんにちは。バゲットです。

私は実生活では長いこと恋愛から遠ざかっていますが、それでも恋愛小説(あるいはテーマの一つが恋愛である小説)を読むのは大好きです。そこで描かれる恋愛模様はもちろん多種多様で一般化することなどできませんが、男が女に初めて想いを告白するシーン、あるいはカップルが誕生する場面は、小説の見せ場の一つでしょう。
たとえば、綿矢りさの『勝手にふるえてろ』。松岡茉優の主演で映画にもなりましたから、そちらでご存知の方も多いことと思います。主人公の良香(よしか)は二度目のデートで、同じ会社の同期の男性から「よかったら、おれと付き合ってください」と、「生まれて初めて男性から告白され」ますが、この「告白」の中に「好き」という言葉が無かったことにがっかりします。
あるいは同じ作者の『私をくいとめて』。こちらも映画になっていて、主演はのん(『あまちゃん』で共演した橋本愛も出演)。ヒロインのみつ子は会社の取引先の男性・多田くんと、近所の商店街で偶然出くわして、会話の弾みで自宅に夕飯を食べに来るよう誘ってしまう。その後、関係はなかなか進展しないのですが、一年以上して、同僚の男女と多田くんとディズニーランドでダブルデート。ようやく、彼から「おれたちも、付き合ってみますか」と告白されます。
※      ※      ※
ということで、今回のテーマ。ではフランス人の男女は、どのようにしてカップルになるのでしょうか。
フランス語でいわゆる「告白」の言葉は、“Tu veux sortir avec moi ?/ボクと付き合ってくれない”。“sortir avec+人”は直訳すれば「~と一緒に外出する」ですが、これで「交際する/恋人になる」という意味です。しかし、比較的若いフランス人男性4人に尋ねてみたところ、この言い方は中学生か、せいぜい高校生までしか使わないとのこと。まぁ、日本でもいきなり呼び出して「付き合ってください」は、高校生くらいまででしょうから、フランスでも同じということですね。
大学生以上の大人も、基本的には日本と同じです。普通は(もちろんヴァリエーションは無数にあるでしょうが)、一緒にカフェやレストランに行っておしゃべりし、あるいは映画やコンサートなど共通の趣味に誘ってデートを重ねて、適当なところでキス(s’embrasser)をする。それでめでたくカップルの誕生です。その際、「愛してるよ/Je t’aime」も言った方がいいかもしれません。

faire la cour a quelqu'un
faire la cour a quelqu’un

さて、ついでに恋愛に関するフランス語を勉強しておきましょう。まず「(女性に)言い寄る、口説く」は、フランス語で何と言うのでしょう。手元の和仏辞典を引いてみると、“courtiser+人/faire la cour à+人”が出てきます。たとえば「彼はマリーに言い寄った」なら、“Il a courtisé Marie/Il a fait la cour à Marie”。しかし実際は、これらは「上品ぶった」もしくは「少し古い」言い方のようです。
通常、日本語の「言い寄る、口説く」に対応するのは、“draguer+人”。この語は仏和辞典には「(女を)引っかける、ナンパする」のようにありますが、知っている女性に真面目な気持ちでアプローチするケースでもOK。例えば「彼はリュシーを口説くつもりだ」は、“Il va draguer Lucie”。他に“séduire/誘惑する”も使えます。ただし、“Il a dragué Lucie”では「口説いた」だけで成功したか否かは分かりませんが、“Il a séduit Lucie”だと「口説いて成功した」の意味になるので、注意してください。
「彼女はピエールと付き合っている」は、“Elle sort avec Pierre/彼女はピエールとデートしている”が最も一般的な言い方です。上に出てきた“sortir avec+人”ですね。動詞“voir/fréquenter+人”もあります(Elle voit/fréquente Pierre)が、これらは厳密には「恋愛関係」に限らなくて、多少意味が曖昧になります。ですからたとえば、“Tu vois toujours Pierre ?/まだピエールと会っているの”、“Non, c’est fini. Je ne le vois plus/いいえ、もう終わったわ、もう彼とは会っていない”のように、文脈上明らかなら問題ありません。
以上、特に独身の方は覚えておかれるとよろしいかと思います。

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