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馬車馬のように働く(travailler comme une bête de somme)

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こんにちは。バゲットです。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、勤務先の大学は三つとも春学期の開講を2~4週間繰り下げました。そのため学期の終了も繰り下がり、私の最終授業は8月14日の金曜日。世間では「お盆休み」の真っ最中まで働いて、ようやく夏休みに入ったところです。
授業はすべてインターネットを介した「オンライン授業」でした。各大学サイト上の「授業支援システム」に「教材」を提示し、Teams(マイクロソフト)やZoomといった「リアルタイム双方向メディア」も併用して行ったのですが、提示する「教材」の作成には膨大な時間がかかる。Teams/Zoomには参加できない学生もいるという前提で、授業で話す内容をすべて文書化し、それに音声ファイルも添付すると、一コマ(90分~100分)分の資料に、場合によっては5時間以上も費やします。
さらに学生が提出した「課題」を見るのも大変で、一クラス25人分をチェックするのに一時間半~二時間超。その間、連絡の電子メールが山のように来て、目を通すだけでも一仕事・・・。
春学期の私の担当は週4日で10コマだったのですが、週5日×10時間ぐらい働いて、おかげで自分自身の研究はほとんど進みませんでした(涙)。
※      ※     ※
さて、フランス語に、“travailler comme une bête de somme”という表現があります。“somme”は通常「合計/総和」、あるいは数学で言う「和」のことですから、“bête de somme”と言うと「足し算ができる馬」を連想する方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。
いつものようにネットで調べてみると(https://www.expressio.fr/expressions/une-bete-de-somme)、ここで“somme”は“la charge que peut porter un cheval ou un mulet/ウマやラバが背負うことのできる積み荷”。ですから、“bête de somme”は「荷役用の動物」で、“travailler comme une bête de somme”は直訳すれば「荷役用の動物のように働く」、つまり「仕事で多忙を極める/くたくたになるまで働く」という意味です。日本語でも「馬車馬のように働く」と言いますが、発想は同じでしょう。
上のサイトには、補足として“que ce soit volontairement ou sous la contrainte/意図的にであれ強制されてであれ”ともありました。だから、自分の意志でバリバリ働く場合でも使えるし、繁忙期だから毎日残業する場合でもいいし、ブラック企業で酷使されるケースでもいい。
例を挙げれば、“J’ai travaillé comme une bête de somme hier/オレは昨日馬車馬のように働いたよ”。

馬車馬のように働く

同じような意味で、“travailler comme un fou/un dingue/un forçat”という言い回しもあります。それぞれ「バカ/頭のいかれたヤツ/徒刑囚のように働く」。これも具体的には、“Il travaille comme un fou ces temps-ci/アイツは最近バカみたいに働いているよ”のように言いますね。
「荷役用の動物」にしても「バカ/その他」にしても、どう見ても「高い価値」を含意する単語ではありません。「仕事で多忙を極める」ことについてそうした語を用いることは、仕事よりもプライヴェートやヴァカンスを重視する、普通のフランス人のものの考え方・メンタリティーを反映しているのでしょうか。
 ※      ※      ※
何度も書いたように、私の実家は千葉の山奥の兼業農家で、父はJAの金融部門に勤務していました。現役時代は本当に「馬車馬のように」働いていましたが、定年退職後はずっと、母と一緒に農業にいそしんでいました。と言っても、採算は完全に度外視w。大した売り上げもないのに、何百万円もかけてトラクターを買ったりしている。本人の感覚では「ビジネス」ではなく「趣味」だったのでしょう。「農業」というより「大規模な家庭菜園」と言った方がいい。
私の叔父(母の弟)も、都市銀行を定年退職後、八王子近郊に大きめの畑を借りて、晩年は農業をして過ごしていました。生産物は売ってはおらず、家で食べきれない分は近所に配っていたようです。
金融業界という、いわば「資本主義の中心部」で人生の大半を過ごした父と叔父が、老後は趣味で農業をしていたこと、「資本主義の外部」とは言わずともその「周縁」で晩年を送ったということは、何か示唆的に思えてなりません。
貧乏学者で一生を「資本主義の辺境w」で生きてきた私も、「老後」という言葉が無視できない年齢になってきました。最近は、「退職後は実家に帰って、『晴耕雨読』をするのもいいかなぁ・・・」などと考えている次第です。

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