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私のかわいいウサギさん(mon petit lapin)

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大学1年の冬だったように記憶しているのですが、アーネスト・ヘミングウェイ(註)の『誰がために鐘は鳴る』を読みました。スペイン内戦(1936~1939)を舞台に、義勇兵として参戦したアメリカ人の青年ロバート・ジョーダンと、両親をファシストに殺されたスペイン人少女マリアとの悲しい恋を描いた、恋愛小説の名作です。宝塚歌劇団でミュージカルになっているので、そちらでご存知の方も多いと思います。
さて、その小説の中で、主人公はマリアのことを「ウサギさん」と呼んでいます。
あまりに照れくさくて、読んでいて恥ずかしくなったものでしたが、その後、フランス語では実際にそういう言い方をすることを知って、驚きました。
Mon lapin(私のウサギちゃん)と。
私のウサギちゃん

恋人同士、夫婦間あるいは子供に対する、愛情を込めた「呼びかけ」だそうです。
そこにpetit(かわいい)という形容詞を入れて、mon petit lapin(私のかわいいウサギちゃん)のように言うこともできますね。
同様の言い方は他にもあって、mon chat(私のネコちゃん)と言うこともあります。
私のネコちゃん

「相手が女性の場合、女性形にするのかな?」と思って、レコール・ド・フランセでパスカルに尋ねてみましたが
Ma lapine(私のウサギちゃん)は「ダメ」(lapine は「子だくさん」というニュアンスがあるようです)、Ma chatte(私のネコちゃん)は、「自分は聞いたことはないが、あり得るのではないか」とのことでした。
辞書で調べてみると、mon rat(私のネズミちゃん)もありましたが、パスカルは「聞いたことがない」と言っていました。
私のネズミちゃん

動物以外では、mon bijou(私の宝石さん)、あるいは変わったところでは、mon chou(私のキャベツちゃん)もあります。
というか、そもそも若い恋人同士が密室に中で言うのなら、「何でもあり」っていう気もしますけどね。
※       ※      ※
ヘミングウェイの小説の舞台はスペイン内戦ですが、スペイン語でも普通に言うのかもしれません。

(註)アーネスト・ヘミングウェイ(1899年~1961年)。『日はまた昇る』、『武器よさらば』、『誰がために鐘は鳴る』、『老人と海』などが有名。1954年、ノーベル文学賞受賞。

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