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高級ワインの道(La route des grands crus)

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こんにちは。バゲットです。

今回は、先日のフランスのテレビニュースから。
フランス「農業省(le ministère de l’Agriculture)」の発表によると、春になって厳しい寒波に見舞われたことなどが原因で、今年のブドーの生産高は歴史上まれなほどに低いことが予想されるとのこと。
その一方で、最近、フランスではワインツアーがますます人気を高め、ブドー農家にとっての重要な収入源になっています。
特に有名なのが、ブルゴーニュ地方の「高級ワインの道」(La route des grands crus)。

高級ワインの道

高級ワインの道

別名「ブルゴーニュのシャンゼリゼ」。コート=ドール県(Côte-d’Or)のディジョン(Dijon)からサントネ(Santenay)まで、風光明媚な37の村のブドー畑を通る、全長60キロの行路です。
もともとは80年前(=世界恐慌の時代)、当時は無名だったブルゴーニュ・ワインの販売促進をかねて始められた企画で、1970年代から観光スポットとして脚光を浴びるようになりました。
2015年には世界遺産にも登録され、現在ではフランス国内およびヨーロッパからはもちろん、アメリカや中国からもたくさんの観光客が訪れています。
近年はサイクリングがブームだとか。こんな感じ(↓)です。

近年はサイクリングがブーム

近年はサイクリングがブーム

行程にはカフェやレストランもたくさんあって、シャトー巡りやワインの試飲(dégustation)もできるそうです。

シャトー巡りやワインの試飲

シャトー巡りやワインの試飲

自転車で一日に60キロ・・・。考えてみれば、そんなにはキツくはなさそうですね。道は平坦そうだし。
皆さま、次回のフランス滞在の際は、挑戦してみたらいかがですか。

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モンブラン

フランスで一番高い山(le plus haut sommet de France)

こんにちは。バゲットです。 もう10年くらい前のことですが、オーストラリア(シドニー?)の空港で、あるアラブ系フランス人の青年が拘束されました。パスポートに問題があり、「テロを準備しているのではないか」と嫌疑をかけられようです。本人は本当にフランス人だったため、フランス政府が抗議して、数日で釈放されました。そのことについて「ル・モンド(Le Monde)」が社説で、「アラブ系に対する差別だ」と、強く糾弾していたのをよく覚えています。 笑えるのは(本来「笑う」ような性質のことではないのですが)、その男が半年後、今度はフランスの警察に逮捕されたこと。外国の警察にテロ容疑で拘束されたフランス人を、政府が抗議して釈放させたら、やっぱり本当にテロリストだったwというわけです。 さて、「ル・モンド」社説によれば、オーストラリア警察は、拘束したアラブ系男性が本当にフランス人であるかを疑い、フランスについてさまざまな質問をしたそうです。その質問の一つが、今回のテーマ、「フランスで一番高い山は?」。 私の記憶では、社説は「そんなこと普通のフランス人は知らない」というニュアンスで書かれていたように思うのですが、私の勘違いかもしれません。というのも、大抵のフランス人が、「フランスで一番高い山はモンブラン」と答えるように思うからです(あるいは、質問は複数ありましたから、「全部答えられる人は滅多にいない」ということだったのかもしれません)。 でも、よく考えてみると、モンブランはフランスとイタリアの国境に位置する山。「フランスで一番高い」と言ってしまってよいのでしょうか。そんな風に言ったら、イタリアの人たちが怒りそうな気がするのですが。というわけで、調べてみました。すると・・・ モンブランは標高4,809メートル(註1)、富士山(3,776メートル)よりずっと高い。山頂は常時氷に覆われていて、一般の方が観光気分で登頂するのは不可能です。 で、問題の国境線ですが、1861年、フランスと当時のサルデーニャ王国(イタリア王国建国の直前のようです)との間で、「国境線はモンブランの山頂を通る」ということで合意。その後、第二次大戦後のパリ条約(1947年の平和条約/フランスは戦勝国、イタリアは敗戦国)では、モンブランについては言及されませんでした(註2)。現在は、フランスの地図ではモンブラン山頂はフランス領、イタリアの地図では国境線は山頂を通ることになっており、1995年、その件についてイタリア政府がフランス政府に抗議しましたが、その後ウヤムヤになっているそうです。 ※      ※      ※ さて、日本の富士山とは異なって、モンブランは一国を代表するような観光名所ではありませんし、ましてやフランスの「象徴」ではありません。「フランスで一番高い山は?」と質問されたとき、一体どのくらいのフランス人が「モンブラン」と答えられるのでしょうか。知人のフランス人教師に聞いてみたところ、「平均的なフランス人なら答えられるだろう、しかし学歴の低い人や移民の人の中には、答えられない人もいるのではないか」とのことでした。 註1)2017年の計測値。山頂が氷で覆われているため、高さは常に変化しています。氷の下の岩の山頂は4,792メートルで、氷の山頂の西40メートルにあるそうです。 註2)日本版ウィキペディアによれば、1963年にも仏伊間で国境が再定義されましたが、モンブランについては協議されなかったとのことです。

遊牧の精神/ロバの背中での夏

ユニークなヴァカンスの過ごし方(des manières originales de passer les vacances)

こんにちは。バゲットです。 フランスの国営テレビ「フランス 2」では、毎年夏のヴァカンスシーズンになると、ユニークで刺激的なヴァカンスの過ごし方をルポします。去年はヨルダンの砂漠の真ん中で夜空一杯の星々を眺める家族などが登場しました。今年もなかなか興味深い休暇の過ごし方が報告されましたので、ここでいくつか紹介しておきましょう。 まず「サイクリング/ツール・ド・フランス走者たちのコースでの休暇(Cyclisme : vacances sur la route des coureurs du Tour de France)」と題された8月8日のルポルタージュ。 フランスで毎年7月に開催される世界最大の自転車レース「ツール・ド・フランス(Tour de France=フランス一周レース)」。レースの行程にほぼ毎年選ばれているピレネー山脈のツールマレー峠(Col du Tourmalet)は、近年、夏になるとアマチュアのサイクリストたちで賑わいます。 10年前はほんの一握りだったそうですが、現在では一日に300人以上。彼らはプロの選手たちと同じジャージを着て、麓の町から標高2,115メートルの峠まで、自転車を漕いで登って行くのです。インタヴューに答えた人は、「私のスピードはプロの選手たちの10%ですね(Je pense que je vais à 10% de la vitesse des professionnels)」と笑っていました。 彼らは地元のフランス、スペインはもとより、世界の各地からやって来ます。日本人もたくさんいるそうです。ルポではフィリピンからの団体客が紹介されていましたが、総費用は飛行機代別で2,500ユーロ(=30万円強)。麓の町には貸し自転車屋があって、いろいろなタイプの自転車から自分に合ったものを選べます。 ピレネー山脈最高峰の一つに登った達成感と、そこからの眺めは格別です。体力的にハードルは高そうですが、脚力に自信のある方は挑戦してみたらいかがでしょう。 ※      ※      ※ もう一つ紹介したいのが8月10日のルポで、タイトルは「遊牧の精神/ロバの背中での夏(Esprit nomade : l’été à dos d’âne)」。 アルプス山脈の西に広がる丘陵地ヴェルコール(Vercors)を、ロバと一緒に4日かけて踏破します。ロバはキャンプのための荷物を運び、参加者たちは手綱を引いて歩きます。時速は4キロ。夜は泉の近くにテントを張って休むのですが、「泉」と言っても山上ですから、水量は少ない。ロバに水を飲ませて、飲料水と料理用の水を確保するだけで、シャワーを浴びることはできません。翌日は早朝に起きて、荷物をまとめてロバの背に乗せ、また歩く。山道なので疲れて、足取りは重くなる。 それでも彼らは楽しそうです。30代半ばぐらいの女性は、こう言っていました、「しがらみを忘れて(il y a pas d’attaches)、何も考えません(on pense à rien)、家のことも日常のことも考えません(on pense pas à la maison, au quotidien)、ロバを引いて、歩いて、風景を楽しむだけです(il y a qu’à s’occuper de l’âne, la balade, profiter des paysages)」。 こちらは普通の体力があれば、ついて行けそうです。皆さま、来年の夏には、考えてみてはいかがですか。

フランス語 熟語・イディオムのクイズです(果物)

フルーツが怖い! こんにちは。バゲットです。  突然ですが、皆さまは、気絶したことがありますか。 と書いてみて、気づいたのですが、私は今まで他人とそんな話をしたことが一度もありません。「おい、お前、気絶したことってあるか?」なんて、普通、他人に聞くようなことじゃないのかもしれませんね。 実を言うと、私は、ほんの小さなころ、気絶したことが二回あります。 一度目は、三歳か四歳のとき。叔母の自転車の荷台に乗っていたところ、倒れて、その後は何も覚えていませんが、田んぼの斜面を転げ落ちて、左肩を脱臼したそうです。幸い、後遺症は全くありません。 二回目はその数年後で、やはり小学校入学前。私の家では、当時、乳牛を飼っていて、牛乳を搾るのには熱湯が必要なのですが、私が台所で滑って転んで、熱湯の入ったバケツを倒してしまい、その後は何も覚えていないのですが、お尻を大やけどしました。これも幸い、やけどの跡は全く残りませんでした。 運が良いのか、悪いのか・・・ ※       ※       ※ さて、今回も、フランス語クイズです。   フランス語には、「気絶する」という意味で、tomber dans les ( )[( )の中に落ちる]という表現があります。( )には、ある果物の名前が入ります。 Elle est tombée dans les ( ). 「彼女は気を失った」のように用います。 ( )に入る果物は、次のうちのどれでしょう。 1 oranges 「彼女はオレンジの中に落ちた」 2 pommes 「彼女はリンゴの中に落ちた」 3 poires 「彼女はナシの中に落ちた」 4 raisins 「彼女はブドーの中に落ちた」 正解は・・・・ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ リンゴです。 Elle est tombée dans les pommes. 「彼女はリンゴの中に落ちた」で「彼女は気を失った」です。 なぜ「リンゴ」なのでしょう。Pâmoison (「気絶」を意味する古語)とすり替わったのではないか、という意見もあるようですが、よく分りません。 そう言えば、白雪姫もリンゴを食べて気絶(てか、眠るんだっけ?)しますよね。そう考えれば、オレンジやナシやブドーではなく、やっぱり「リンゴ」が一番いいのかもしれません。

クリスマスおじさん

降誕祭おじさんとクリスマスの薪(Le père Noël et la bûche de Noël)

こんにちは。バゲットです。 前回も書いたように、私たちが知っているサンタクロ-スは、4世紀のキリスト教の主教・聖ニコラウス(Saint Nicolas)の伝説が根幹となって、それにさまざまな伝統、伝説、民間伝承が接合して出来たものです。 「サンタクロース」という呼称に関しては、オランダ語で言う聖ニコラウス=「シンタクラース」が、移民を通してアメリカで「サンタクロース」として広まり、その後日本に伝えられたもの。それ故、それは万国共通ではなく、フランスでは「ル・ペール・ノエル(le père Noël)=クリスマスおじさん」、イギリスでは「ファーザー・クリスマス(Father Christmas)」、その他の国でもその国の言語で「クリスマスおじさん」、「クリスマスお爺さん」、「冬のお爺さん」などに当たる呼び名が与えられています。 さて、フランス語の「ノエル(Noël=クリスマス)」は、「誕生の、誕生に関する」という意味のラテン語に由来し、キリストの誕生=降誕(こうたん)を指す言葉です。つまり、「ル・ペール・ノエル」は「降誕祭おじさん」ですね。 クリスマスをそのように「降誕」を表す語で呼ぶのはヨーロッパでは珍しいことではなく、イタリア語(Natale)やスペイン語(Navidad)、ポルトガル語(Natal)などでも、事情は同じだそうです。      ※      ※      ※ さて日本では、クリスマス・イヴ(la veillée de Noël)は、若い恋人たちにとってバレンタインデーと並ぶ一大イベントです。このことはフランス人の目には奇異に映るようで、ウィキペディアでも、「日本では、恋人たちは一般にレストランでロマンチックな夜を過ごして、クリスマスを祝う(Au Japon, les couples fêtent généralement Noël sous la forme d’une soirée romantique au restaurant)」と紹介されています。 それではフランス人は、どのようにしてクリスマス・イヴを過ごすのでしょう。 熱心なキリスト教徒は、教会の「深夜ミサ(messe de minuit)」に参加します。「深夜」と言っても実際には夜の早い時間(~10時ごろ)に行われるわけですが、終了後も教会に残って、日付が変わるまで祈り続ける人も多いそうです。 しかし、やはりウィキペディアによれば、「フランス人の4分の3は、クリスマスをまず家族のお祭り(fête familiale)と考えており」、彼らは家族で集まって、家でパーティーを催します。クリスマスツリー(sapin de Noël)を飾って、プレゼントを交換し、七面鳥(dinde)やフォアグラ(foie gras)やシーフード(fruits de mer)など贅沢な料理を食べます。そして、デザートは、日本風のクリスマスケーキではなくて、これ(↓)。 「ビュッシュ・ド・ノエル(bûche de Noël)=クリスマスの薪(まき)」です。なぜ「薪」なのかについては諸説あるようですが、三度ウィキペディアによれば、「この伝統的料理(tradition culinaire)は、冬至を祝う別の儀式を再現(reproduire)したもの」だとのこと。キリスト教が広まる以前、スカンジナヴィア諸国やフランスのプロヴァンス地方では、翌年の豊作を祈願して、冬至の日に神々への捧げ物として巨大な丸太を燃やす儀式が行われていました。その儀式がその後「キリスト教化されて(christianisé)」クリスマス・イヴに行われるようになり、19世紀の半ば頃に、ケーキとしての「薪」が作られるようになったということです。 調べてみると、日本のケーキ屋さんでも売っています。私も今年は趣向を変えて、小さめの「薪」を買ってきて、食べてみましょうか。

彼女は桃を持っている

彼女は桃を持っている(Elle a la pêche)

こんにちは。バゲットです。 「桃」の話が二回続いた後、「農業見本市」を挟んで、今回は三度「桃」のお話です。桃も農業も嫌いな方(←もしいればw)は、「もう、うんざり(J’en ai ras le cul !)」とお思いかもしれません。でも、「桃」だけでなく、出血大サービス(?)で「バナナ」や「ジャガイモ」にも触れますので、どうか我慢して最後までおつき合いくださいませ。 さて、前回の記事(「パリ国際農業見本市」)でも少し書いたように、フランスはヨーロッパ随一の農業国です。そのためか、フランス語には農作物や家畜の名前を用いた慣用句がたくさんあります。その中から、先日はse fendre la pêche/la poire(自分の桃/梨を割る=大笑いする)を紹介しました。で、今回紹介したいのがavoir la pêche(桃を持っている)です。 Elle a la pêche (彼女は桃を持っている)のように使いますが、定冠詞(la)とともに用いることに注意してください。 ネットでこの表現を検索してみると(→https://fr.wiktionary.org/wiki/avoir_la_pêche)、avoir plein d’énergie, d’entrain と出てきます。直訳すれば「たくさんのエネルギー、たくさんの元気を持っている」。他のサイトでは、être en forme=「元気、好調だ」、être dynamique=「活気にあふれている」とあります。ですから、Elle a la pêche と言えば、「彼女は元気ハツラツとしている」ということですね。 それは身体的な面で「調子がいい、元気だ」というだけでなく、心理的・精神的なレベルも含意します。たとえば、彼女は会社で希望の部署に配属されて「バリバリ働いている」といった場合です。あるいは、もうすぐゴールデン・ウイークだから「ウキウキしている」などでも使えます。彼女がスポーツ選手なら、「調子がいい=気力・体力ともに充実している」というニュアンスですね。 もちろん否定文でも用います。Elle n’a pas la pêche(彼女は桃を持っていない)と言えば、彼女は「疲れている」とか、恋人と別れて「落ち込んでいる」という意味。何となく元気のない友達に、Tu n’as pas la pêche ? (桃を持っていないの)と話しかけるのもOKです。 私は知らなかったのですが、挨拶でも使うそうです。 Tu as la pêche ?、あるいは省略して単に La pêche ? で、「元気かい?」。 別ヴァージョンもあって、「桃」の代わりに la banane(バナナ)、la patate(ジャガイモ・サツマイモ)、la frite(フライドポテト)も使えます。 ですから、「彼女は元気だ」は、Elle a la banane/la patate/la frite(彼女はバナナ/ジャガイモ/フライドポテトを持っている)でもいい。 なぜそのような言い回しで「元気だ」という意味になるのかは、上記のそれぞれについて違った説明がなされるのですが、「桃」については起源は「不詳(flou=はっきりしない)」。でも、あるサイトには「桃が不死と健康の徴である中国文化から来たようだ」とありました。「バナナ」は、満面の笑みを浮かべたとき、口がバナナのような形になることから「幸せだ(être heureux)」「微笑んでいる(être souriant)」の意味になり、それが「元気だ」の意でも用いられるようになったようです。 なお、以上は全てくだけた言い方なので、使えるのはもっぱら友人や家族との会話でのみ。職場で上司やお客さんに向かって言うのは、避けた方がよいでしょう。 ※      ※      ※ 私事で恐縮ですが(てか、「私事」はいつも書いていますがw)、この春休みはフランス語で専門書を二冊読むなど、かなり勉強しました。三月の末には少し休暇を取ろうと思っています。J’ai la pêche ! (私は桃を持っている)

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