サイトロゴ

レコールドフランセ フランス語学校 へようこそ!

03-3363-6603

blog

『悲しみのイレーヌ/Travail soigné』フランス語学校

投稿日:

こんにちは。バゲットです。

数年前、ピエール・ルメートル(Pierre Lemaitre)の『その女アレックス(Alex)』が日本のミステリー界を席巻し、60万部を超えるベストセラーとなったことは、ご記憶の方も多いと思います。フランスの小説が日本であれほど話題になったのは、マルグリット・デュラスの『愛人(L’Amant)』(邦訳1985年)以来、30年ぶりのことでした。
今回紹介したいのは、同じくルメートルの『悲しみのイレーヌ』(文春文庫)。原題は「入念な仕事(Travail soigné)」で、邦訳のタイトルは英訳から取ったもののようです。『その女アレックス』の前日譚ですが、こちらの作品もフランスで4つの賞を受賞し、日本でも「週刊文春ミステリーベスト10」で1位に選出された秀作です。
悲しみのイレーヌ
主人公は身長145センチの俊英、カミーユ・ヴェルーヴェン(Camille Verhoeven)警部。その部下に、富豪の御曹司で美男のルイとドケチのアルマン。上司は巨漢のル・グエン。『アレックス』でお馴染みのカルテットが、この作品でも活躍します。
さて、パリ郊外のロフトで、二人の娼婦の惨殺死体が発見されました。ルイが電話で「こんなのは見たことがない」と言う通り、現場は血と排泄物にまみれ、死体は切断された上に内臓をえぐられ、切り落とされた首が壁に釘付けされている・・・という凄惨な状況。そして、首の横には巨大な血文字で、「わたしは戻った」と書かれている。
そのような過剰とも言える「演出」の目的は何なのか。自問するカミーユは、それがある有名なミステリー小説の殺人現場の再現であることに気づきます。さらに調べてみると、同様に著名な小説に描かれた殺害場面を再現する、いくつかの未解決事件があることが判明し・・・
悲しみのイレーヌのフランスのバーシオン
ミステリー小説としての出来栄えは、『その女アレックス』を上回ると思います。ストーリー展開はスリリングで、登場人物も丁寧に描かれていて魅力的。仕掛けられたトリックも秀逸で、「小説の新たな可能性を切り開いた」とさえ評価できそうです。
フランス好き、ミステリー好き、小説好きのすべての方にお薦めしますが、特に『アレックス』を未読の方は、前日譚である本作品をお先にどうぞ。

-blog

執筆者:

関連記事

ナポレオンの写真

彼の辞書に「不可能」という文字はあるか(Impossible est-il français ?)

こんにちは。バゲットです。 フランスの「英雄」といえば、ナポレオン・ボナパルト。ベートーヴェンの交響曲第3番『英雄』をめぐるエピソードも有名です(註)。 そして、ナポレオンの言葉といえば、「私の辞書に …

ヒナゲシ

フランスの国花(Emblèmes végétaux de France)

こんにちは。バゲットです。 今年の春は例年よりも早く気温が上がって、東京都心では早くも3月24日に桜が満開になりました。私は機会がありませんでしたが、皆さまの中にも、お花見に興じられた方は多いと思いま …

サイトロゴ

サイトをリニューアルしました!

サイトをリニューアルしました!

私のウサギちゃん

私のかわいいウサギさん(mon petit lapin)

大学1年の冬だったように記憶しているのですが、アーネスト・ヘミングウェイ(註)の『誰がために鐘は鳴る』を読みました。スペイン内戦(1936~1939)を舞台に、義勇兵として参戦したアメリカ人の青年ロバ …

大天使ミカエル

悪魔の尻尾を引っ張る(tirer le diable par la queue)

こんにちは。バゲットです。 私は収入の少ない、「恵まれない階層(classe défavorisée)」の人間なので、できるだけ質素に生活するよう努めています。特に食事や衣類等、日常の生活費は可能な限 …

あなたのお住まい、お仕事は東京でしょうか?フランス語や文化に興味がございますか? くつろげて、自分に合うフランス語学校をお探しでしょうか?

東京でフランス語を学ぶのでしたら、新宿、池袋から数分の私たちの学校のサービスをご提案します。

初心者、初級対象者のすべての方には他校にはないプライベートレッスンをご提供します。初心者の方にはマンツーマンでそれぞれの題材の最後までご指導します。

その他のレベルではスタンダードコースとして(中級、上級)クラス内での広がりを作る為に1クラス3人まで のセミプライベートレッスンとプライベートレッスンがございます。

個人レッスンでは各ご要望のコースで対応します(文法、語彙、口語表現、試験準備、テレビニュース他…)。 フランス語会話サロンでは文化や社会に関する様々な題材で意見を交わし、東京からフランスまでを旅し、横断する事が出来ます。又、幼稚園生から大学生まで、セミプライベートレッスン、個人レッスンもご提案させていただきます。

私達の学校は会話を基本とする方法で、フランス語圏出身の講師による生きた会話レッスンを行っています。そういうわけで、私達は本校のことを、会話学校又は自由会話サロンと呼んでいます。