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自分のベルトを締める(se serrer la ceinture)

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こんにちは。バゲットです。

現代の日本で、ダイエットは国民的関心事の一つと言ってもよいでしょう。老若男女を問わず、美容のため、あるいは健康のため、多くの日本人が自身の体型と体重、摂取カロリー、血糖値や中性脂肪やコレステロールを気にかけて生活しています。

かく言う私もその一人で、若いころはダイエットとリバウンドを繰り返していましたが、40代半ばに夕飯だけ炭水化物を抜くようにしたところ、半年程度で10キロ以上痩せて、その後はずっとその体重を維持しています。

ダイエットの醍醐味は、努力すればしただけ、必ず報われるということです。プロボクサーレベルならいざ知らず、一般人は我慢して食事を減らせば、必ず体重も減るでしょう。毎日体重計に乗って、自分の体重が少しずつ、でも確実に落ちていくのを確認することは、貯金通帳の残高が日々増えていくのを確認するのと同じように、ある種の充実感をもたらします。そこにあるのは、自分が「世界」を支配しているかのような感覚です。

人生において、入学試験も就職も、恋愛も結婚も仕事も昇進も、努力したからといって成功するとは限りません。むしろ、どんなに努力しても、希望どおりに行かないことの方が多いでしょう。平凡な人間にとって、人生で自分の思い通りになるものと言ったら、自分の体重ぐらいしかないですねw。

  •      ※      ※

さて、「痩せる」ことに関連して言えば、フランス語には、“se serrer la ceinture(自分のベルトをぎゅっと締める)”という表現があります。ここで“serrer”は「締め付ける」、「ぎゅっと締める」、「さらに引き締める」というニュアンスです。

例のごとく「ウィクショネール(https://fr.wiktionary.org/wiki/se_serrer_la_ceinture)」で検索してみると、“ne pas manger à sa faim(お腹いっぱい食べない)”、“par extension, être contraint de réduire ses dépenses, son train de vie(転じて、支出を削減するよう、生活水準を下げるよう強いられる)”とあります。念のために他のサイトも見ると、“s’alimenter peu, faute de moyens(お金がないため、ほとんど食事を取らない)”、 “se priver pour économiser de l’argent(お金を節約するために生活を切り詰める)”。つまり、原義としては「貧乏なのでお腹いっぱい食べられない」、そこから転じて「生活を切り詰める」、「窮乏生活を送る」という意味になったのです。 語源を調べてみると、十分な食料がないため痩せてしまい、その結果ウエストが細くなって、ベルトを留める穴の位置が変わる、ということのようです。日本語だと「締める」のは「財布のヒモ」ですが、フランス語では「自分のベルト」なのですね。

個人だけではなく、国や自治体の財政、会社の財務についても用います。たとえば、収入が減ってしまった人は、“Je dois me serrer la ceinture(私はベルトをぎゅっと締めなければならない=私は生活を切り詰めなければならない)”と言うでしょう。同様に日本の財務省や政治家たちが「政府は財政再建に努めなければならない」と言うときは、“il faut que le gouvernement se serre la ceinture(政府はベルトをぎゅっと締めなければならない)”ですね。

  •      ※      ※

私は低額所得者(économiquement faible=経済的弱者)ですが、住宅ローンの返済が終了し、いくぶん生活が楽になったことは、以前ここにも書きました。とは言え、かなり無理をして繰り上げ返済を続けたために、私にはほとんど貯金がありません。「老後資金2000万円問題」も論議を呼んでいる中、私もまだ当面は(てか、永久にw)、「ベルトを緩める(desserrer)」ことはできそうにありません。

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