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サンタクロースって、誰?(Qui est le père Noël ?)

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こんにちは。バゲットです。

ここでも何度か書いたように、私は房総半島の山奥の農家の出身で、子供のころ、実家ではクリスマスを祝う習慣はありませんでした。年によってはクリスマスケーキを食べましたが、ツリーを飾ったことや、プレゼントをもらったことは一度もありません。
それでもサンタクロースのことは、かなり幼い頃から知っていたように思います。『オバケのQ太郎』等、マンガで読んだのか、あるいは小学館の『小学〇年生』(学年別の総合雑誌)で読んだのでしょう。当然、私自身はサンタクロースの存在を信じてはいませんでした。しかしネットで、「現代の日本では70%以上の家庭で、子供はサンタクロースの存在を信じている/信じていた」などという記事(↓)を読むと、微かな羨望が混じった不思議な気分に襲われます。http://www.o-uccino.jp/article/archive/trend/20161117-souken/
と言うことで、クリスマスも近いので、今回はサンタクロースについて調べてみました。
※      ※      ※
一般にサンタクロースの「起源」とされるのは聖ニコラウス(=ミラのニコラウス)。4世紀頃のトルコ南部のキリスト教の主教で、貧しい人々に施しをしたとか、無実の死刑囚を救ったとか、いろいろな伝説があるようです。フランス語ではサン・ニコラ(Saint Nicolas)と言いますね。それがオランダ語で「シンタクラ-ス」になって、その命日(12月6日)を祝う習慣があったのですが、18世紀半ば頃からオランダ系の移民を介して、アメリカで「サンタクロース」として広まったそうです。
もっとも、私たちが知っているようなサンタクロースのイメージは、聖ニコラウスに還元できるものではありません。ウィキペディア・フランス語ヴァージョンによれば、それは「諸教混合的な構築物(construction syncrétiste)」で、「さまざまな伝統、お話(contes)、伝説、民間伝承の混合の産物」だそうです。つまり、聖ニコラウスの伝説が基礎となって、それにさまざまな伝承が接合して出来たものなのです。
サンタクロース
赤と白の服で白髭をたくわえたイメージは20世紀半ばのコカコーラのキャンペーンに由来するとよく言われますが、それは「都市伝説(légende urbaine)」にすぎず、そうしたイメージは19世紀の後半にはすでに広まっていたようです。
 ※      ※      ※
さて、サンタクロース伝説は、聖書に由来するキリスト教本家本流の伝説ではなく、キリスト教の一聖人を起源とする「外伝」、あるいは「スピン・オフ伝説」です。フランスを始めヨーロッパでは、サンタクロースの他にも、同様にキリスト教から派生した伝説が数多く存在します。聖杯伝説もそうですし、ジャンヌ・ダルクの物語も、史実に基づくとはいえ、多分に脚色された「伝説」のようなものでしょう。
現代においても、キリスト教の関連事項を題材にした小説や映画はたくさん作られています。世界的ベストセラーになった、ダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』もその一つです。日本でも、遠藤周作の『沈黙』(キリスト教文学の傑作とされます)から、永井豪の『デビルマン』や石ノ森章太郎の『サイボーグ009』(それぞれ魔王サタンと天使が登場します)まで、キリスト教の影響を受けた作品は枚挙にいとまがありません。
そのように考えると、キリスト教が、単なる一宗教を越えた巨大な文化現象であることを、改めて感じますね。

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