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フランス人とペット(les Français et leurs animaux de compagnie)
投稿日:2025年2月11日
こんにちは。バゲットです。
私がインターネットでフランスのテレビニュースを見るようになったのは、2001年の3月20日ごろ。見ていたのは最初はTF1(←「商業主義的すぎる」とか「たまに誤報がある」との批判があるようです)でしたが、何年かして、France2の夜のニュースになりました。初めはフランスについての情報収集と共に、フランス語の聞き取りの練習もかねて、語学学校で授業を受けるように(w)真剣に、集中して聞いていました。でも、それが続いたのはゴールデンウイークくらいまで。それ以降は、大抵は夜、お酒を飲みながら漫然と見ています。
私は20年ほど前にテレビを捨ててしまったので、日本のテレビニュースと比較することはできないのですが、フランスのテレビでは、ときどきペット関係のニュースが流れます。先日やっていたのが、“Animaux de compagnie : les Français en sont fous, le business en plein essor/ペット : フランス人はそれに夢中で、ビジネスは急成長”というタイトルのニュース。要するに「フランス人はペットにお金をつぎ込んでいて、関連産業が大儲けしている」というお話です。
そのニュースによれば、フランスでは60%の家庭がペットを飼っていて、一か月の平均支出は「107ユーロ(≒17000円以上)」だとのこと。まず、二匹の小型犬を飼っている若い女性が登場し、彼ら(性別は未確認ですが)のための食糧庫(←大量のクッキー、ヨーグルト、ドーナッツ等を貯蔵する)や洋服ダンス(←多彩な服や首輪を保管する)を披露し、「子供がいないので、ペットのために毎月500ユーロ(=彼女の給料の1/3)を使っている」と語ります。次にペット用品店の店内が紹介され、多彩な商品が陳列されている様子が映されます。ペットのための香水(!)や、クリスマス・プレゼント(!!)まで売っているのには、ちょっと驚きました。市場規模は、何と年間60億ユーロ(≒一兆円)だそうです。そこから話はペットのガン治療をする専門クリニック(!!!)に移ります。ブルドックがCTスキャンを受けていて、費用は500ユーロから1000ユーロ。次に“農場主/fermière”という若い女性が登場し、「二つの癌に侵された愛犬のために、二年間で20000ユーロ(≒320万円)使った」と豪語(?)していました。

一昨年の秋ごろ、犬の盗難についてのニュースを見たこともあります。手元にビデオがないので私の記憶で書きますが、組織的に犬を盗んでネット上で販売している犯罪集団があるのです。最も人気のある犬種は日本の柴犬(shibainu/フランス語風に読むと「シバイニュw」)だそうで、実際に柴犬を盗まれたという中年男性がインタヴューに答えます。それによると、彼が散歩中、歩道に犬を繋いで買い物をして出てくると、どういう訳か犬がいない。周囲を見渡すと、一人の男が彼の犬を抱えて走って行くのが見えた。急いで追ったが、見失ってしまった・・・ということです。暴力的なケースもあるようで、年配の男性が愛犬と散歩していると、車が止まり、中から三人の男が出てくる。一人が男性を羽交い締めにし、二人が犬を車に乗せる。最後に男性は突き飛ばされて、犯人たちは犬と共に逃走する・・・。
どちらのケースも愛犬を盗まれた被害者には同情しますが、あまりに突飛な犯罪なので、思わず笑ってしまいました。
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私のマンションでは犬・猫等のペットの飼育が禁止されているので、当然、私はペットを飼っていません(黙って猫を飼っている人はいるようです)。しかし、母と弟が住む千葉の実家では、現在、猫を二匹飼っています。以前は犬が二匹いたのですが、二匹とも死んでしまい、二匹目が死ぬ直前にどこからかやってきて、犬の散歩中にエサを盗み食い(w)していた黒猫(雄)が、犬が死ぬや否や「ペット」の地位を奪取して、庭にある作業場に住み着き、さらに半年ほどしたころ、近くの山に捨てられたとおぼしき雌の子猫がやって来て、雄と雌だったので仲良くなって、それもまた作業場に住み着いたという次第です。
二匹とも名前はありません。母も弟も雄の方は「黒い方」、雌は三毛猫なのですが毛の八割程度が白いので「白い方」と呼んでいます。この「白い方」は警戒心が強く、私が近づくと逃げてしまうのですが、「黒い方」はもともとどこか他の家の飼い猫だったらしく、人なつっこくて、ときどき帰省する私にも甘えたり、じゃれついてきたりします。私にとって、数少ない、「心が和む」時間です。
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