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フランス語・不定冠詞と定冠詞(Les articles définis et indéfinis)(3)

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こんにちは。バゲットです。

前回は「特定のもの」を表す定冠詞について書きました。ここで「特定」とは「どれを指すか聞き手がわかっている」ということで、具体的な例として、「どれを指すか文脈でわかる」「状況でわかる」「もともと一つしか無いからわかる」の三つを挙げました。

下で書くことと少し関係するので、「状況でわかる」のヴァリエーションとして、もう一つ挙げておきましょう。「いつものものだから、それだとわかる」というケースです。たとえば、お母さんが子供に、「ちょっとパン屋さんに行ってきて(Va chez le boulanger)」。この場合「パン屋さん」と言えば子供=聞き手は「いつものパン屋さん」だとわかりますから、定冠詞をつけて“le boulanger”です。他にも「彼女は家にいる(Elle est à la maison ←いつもの家=自分の家)」など、いくらでもありますね。

不定冠詞

さて、このように「特定のもの」を表す用法の他に、定冠詞には「総称」を意味する用法があります。ここで「総称(générique)」とはその名詞が指すものの「総体」、「種/ジャンル(genre)」あるいは「概念」だと説明されます。厄介なのは、「総称」=「総体」と言いながら、必ずしも「すべての〇〇」とは限らないということ。

たとえば、「人間は死ぬものだ(Les hommes sont mortels)」。人類の誕生以来、死ななかった人は一人もいませんから(w)、ここで言う「人間」は「すべての人間」でよいでしょう。「すべての人間」だから、「総称」の定冠詞を用いて“les hommes”です。

ところが、「私はネコが好きだ(J’aime les chats/このケース、数えられるものは複数形)」になると、事情はちょっと異なります。ここでも“les chats”と定冠詞が用いられていますが、これが「すべてのネコ」でないことは明白でしょう。普通、「隣のネコは引っ掻くから嫌いだw」とか、「向かいのネコは汚らしいから嫌いだw」など、個別的には嫌いなネコもいるはずだからです。しかし、ここではそのような「個別的」な話をしているわけではありません。上の文は、動物の「種」としての「ネコ」について、「私は一般論としてネコが好きだ」と言っているのです。つまり、ここで「総称」とは「ある種」について「一般論として」という意味で、“les chats”は「ネコ一般/一般論としてネコ」を指しています。

「私はコーヒーが好きだ(J’aime le café/数えられないものは単数形)」も同様です。人によっては、「ス〇バのコーヒーは好きだけど、ド〇ールのコーヒーはダメだ(あるいはその反対)」ということも、あるかもしれません。しかし、この文はそのような「個別的」なことを問題にしているわけではなく、飲み物の「ジャンル」としての「コーヒー」について、「私は一般論としてコーヒー(le café)が好きだ」と言っているのですね。

このように、細かいことは無視してザックリ言えば、「総称」の定冠詞は「種/ジャンル」を指して「一般論」を意味しているのです。そして、数えられるものについては、原則として“les+複数形”を用いることも覚えておきましょう。また、英語の“the”の用法と異なることにも注意してください(cf. I like cats/coffee)。

さらに例を挙げれば、「私は演劇/水泳が好きだ(J’aime le théâtre/la natation)」。ここでも「演劇(le théâtre)」は芸術における一つの「ジャンル」、「水泳(la natation)」はスポーツにおける一つの「ジャンル=種目」を意味します。

あるいは、「彼は銀行で働いている(Il travaille à la banque)」。この文で「銀行(la banque)」とはサービス産業における一つの「ジャンル」、つまり「銀行業」ということです。同じような意味で、“Il travaille dans une banque(彼はある銀行で働いている)”と言うこともできますが、ほんの少しニュアンスが違います。前者の「銀行で(à la banque)」は「業」ですから、「彼は銀行員(employé de banque)だ」という含意を持つのに対し、後者の「銀行で(dans une banque)」はただの「場所」。ですから、ひょっとしたら「彼」は、ある銀行でガードマン、清掃員あるいは社員食堂のスタッフをしているのかもしれません。

  •      ※      ※       ※

こうした「総称」の定冠詞は、冒頭で書いた「いつもの」を意味する「特定」の定冠詞と区別が難しい場合もあります。たとえば「お母さんはどこに行ったの/スーパーに行ったよ(Elle est allée au supermarché)」。この「スーパー(au supermarché/au は à + le)」は「いつものスーパー」なのでしょうか、それとも商業施設の一つの「ジャンル」なのでしょうか。

そうした専門的な議論は言語学者に任せましょう。私たち一般人は深く考えず、「どっちでもいいや」と思って使えば、それでよいのではないでしょうか。

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