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レジオン・ドヌール勲章(Légion d’honneur)(2)

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こんにちは。バゲットです。

今回も、レジオン・ドヌール勲章について書きましょう。
さて、レジオン・ドヌールには5つの「等級」があって、下からシュヴァリエ(Chevalier=騎士)、オフィシエ(Officier=将校)、コマンドゥール(Commandeur=司令官)、グラントフィシエ(Grand-Officier=大将校)、グランクロワ(Grand-Croix=大十字)。フランス人の場合は、まずシュヴァリエに叙勲され、それからオフィシエ・・・とだんだん上がっていくそうですが、外国人の場合はそうではなく、その功績に応じて等級が決まります。
レジオン・ドヌールには5つの「等級」
他方で、前回も書いたハリウッドのハーヴェイ・ワインスタインのように、一旦もらった勲章を「剥奪」されることもあります。フランス人の場合は、1年以上の禁固刑を受けたとき。ジスカールデスタン大統領の下「予算担当大臣」まで努めた大物政治家でありながら、その後、第二次世界大戦中のユダヤ人連行に関与したことが暴露された、モーリス・パポン(Maurice Papon)の例が有名です。それに対して、外国人の場合は、大統領令だけで取り消せます。ファッションデザイナーのジョン・ガリアーノが再三にわたる人種差別発言で、ツール・ド・フランス7連覇のランス・アームストロングがその後のドーピング発覚によって、剥奪されています。
さて、日本人でも700人ほどの人が叙勲しているようですが、どんな人がもらっているのでしょう。調べてみると、古いところでは伊藤博文(!)、乃木希典(!)、野口英世(!)。最近では舛添要一さんや北野武さん、小池百合子さん、三木谷浩史さんなどがいるようです。驚いたのは「ヴェルサイユのバラ」の池田理代子さん。まあ、フランス国家に貢献したことは、言われてみれば、その通りだと思いますが・・・。
※      ※      ※
私は勲章など欲しいと思ったことは一度もありませんし、そんなもの欲しがる人の気が知れませんでした。皆さまもおそらく同様だろうと思います。
しかし、ここでちょっと想像をたくましくしてみましょう。もしも、仮に、自分の親しい先輩が勲章をもらったとしたら・・・。そしてその先輩の家の応接間に、その勲章が飾ってあったとしたら・・・。あるいは、自分と同程度の実績だと思っていたライバルがもらったとしたら・・・。その人が勲章のことをすごく自慢していたとしたら・・・。もしもそんなことになったら、やっぱり自分も、勲章が欲しいと思うのではないでしょうか。
実際、日本でも、受勲の法定条件である「70歳以上」になると、大企業の経営者たちが突然、政治家に働きかけを始めたり、メセナ活動に熱心になったりするそうです。ましてフランスのレジオン・ドヌールは、まず最下位のシュヴァリエを叙勲して、それから階級が上がっていくシステムです。大学を出て公務員になって、一生懸命働いて、人並みに出世して、法定条件の「公職に20年」を過ぎたら、誰だってそわそわし出すのではないでしょうか。そして一旦、シュヴァリエをもらったら、普通の人間の普通の感覚として、次はオフィシエが欲しくなるでしょう。
前回も書いたように、ナポレオンは、レジオン・ドヌール勲章の制定に際して、「あなた方はそれを玩具だと言うが、人が人間を動かすのは玩具を用いてなのだ(Vous les appelez les hochets, eh bien c’est avec des hochets que l’on mène les hommes)」と言って、反対する人たちを説得したそうです。
結果はまさにナポレオンの思惑通り、と言ってよいかもしれません。

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