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車輪は回る(la roue tourne)

投稿日:2024年12月30日

こんにちは。バゲットです。

高校時代の同級生から、同窓会を開催するという連絡をもらいました。15年前に久しぶりに開催し、それ以来5年ごとに開いているものです。私は15年前は「出席」すると返事したのですが、直前になって突然、原稿の依頼があって、ドタキャン。10年前と5年前は仕事の都合で日程が合わずに、「欠席」。今回は(20代のころは別として)初めて出席しようかと考えています。

今回の同窓会に関して、フェイスブックで再開した旧友二人に「出席するか」と尋ねてみました。一人は大企業の「中核子会社」の社長、もう一人は公立病院で医師をしている男です。二人とも高校時代の成績は私よりずっと下で、前者は二浪してKOの商学部、後者は再・再受験した上で、現役生より6~7年遅れて地方の国立医大(現在は国立大学の医学部)に進学しました。そんなふうに、高校時代は私の方がずっと勉強が出来たのに、現在では二人とも、大学で非常勤講師をしている私よりずっとお金持ちで、社会的地位も高い。まぁ、旧友ですし、活動分野も私とは全く異なりますから、ことさら嫉妬を感じたりはしませんが、それでも少しは「モヤモヤ」した気分になってしまいます。

La roue tourne
La roue tourne

実は15年前、久しぶりの同窓会の誘いがあってから、高校時代に割と成績の良かった人たちについて、「今は何をしているのだろう」と、ネットで名前を検索してみました。意外だったのは、現役もしくは一浪で国立の医学部に進学した人を除くと、高校時代の成績とその後の社会的な成功との間に、強い相関関係がありそうには見えないことです。たとえば、ある男は東工大(現在の東京科学大)を出て世田谷区役所に就職していたり、別の男は一橋大を卒業して横浜市役所で働いていたりするのです。もちろん、世田谷区役所も横浜市役所も就職先としてはかなり良いところですが、東工大や一橋の「威信」に見合っているとは、とても思えません。

そうかと思うと、高校時代はおそらく学年で20番以内に入ったことは一度もなく、私が「ライバル」だと考えたことも一度もない男が、二浪した後、京都大学文学部に入学し、京都の有名私大の考古学教授になっていたりする。彼の学力で、一浪した後、有力な私立大学を蹴ってまで京大を目指したとは到底信じられません。つまり彼は、一年の浪人後、MARCHクラスの私大の受験にまで失敗したのでしょう。それがその後、有名私大の教授にまで登り詰めている。人生の紆余曲折に驚かされるばかりです。

  •      ※      ※

さて、フランス語に“la roue tourne/車輪は回る”という言い回しがあります。いつものようにネットで検索してみると(https://www.expressio.fr/expressions/la-roue-tourne)、“ les hasards et vicissitudes de la vie font passer quelqu’un de la réussite à l’échec ou inversement/人生の偶然と盛衰は人を成功から失敗へと、あるいは反対に、移行させる”、

“ peu importe la situation, les choses évoluent avec le temps/境遇などどうでもいい、事態は時間とともに変化する”、“les positions s’inversent/立場は反転する”。

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