サイトロゴ

レコールドフランセ フランス語学校 へようこそ!

03-3363-6603

blog

『愛と宿命の泉』(Jean de Florette/Manon des sources)

投稿日:

こんにちは。バゲットです。

今回紹介したいのは、映画『愛と宿命の泉』(1986年)。フランス人の知人が「生涯で見た最高の映画の一つ」と熱烈に勧めるので見てみたところ、私にとっても忘れられない作品となりました。
原作は文豪マルセル・パニョル(Marcel Pagnol)の小説『丘の泉(L’eau des collines)』。『愛と宿命の泉』というタイトルは日本の配給会社がつけたもののようで、映画は『フロレット家のジャン(Jean de Florette)』と『泉のマノン(Manon des sources)』から成る二部作です。
まず、『フロレット家のジャン』。
舞台は1920年代、南フランスの山村です。村の実力者パペ(イヴ・モンタン/Yves Montand)は初老の独身男で、甥のユゴラン(ダニエル・オートゥーユ/Daniel Auteuil)を実の息子のように可愛がっています。ユゴランはカーネーションの栽培を夢みて、丘の上の、泉を持つ農場を購入したいと考えます。
その農場の所有者が亡くなって、身内に当たるセムシ男のジャン(ジェラール・ドパルデュー/Gérard Depardieu)が、町から家族をつれてやって来ます。ジャンは一生懸命に働きますが、このとき農場には泉が無い。実はパペとユゴランが、彼の農業を失敗させようと、泉をセメントでふさいでしまったのです。水を得るには、長い距離の山道を歩かなければなりません。何も知らないジャンは、井戸を掘ろうと火薬を仕掛けるのですが・・・。
ジャンの娘、幼いマノンが泉の秘密を知ったところで、第一部は終わります。
次に、『泉のマノン』。
十年がたち、ジャンの娘マノン(エマニュアル・ベアール/Emmanuelle Béart)は美しい女性に成長しています。彼女は村に残って、羊飼い(山羊ですが)をして暮らしています。
エマニュアル・ベアール
水浴するマノンを偶然見かけたユゴランは、その美しさに圧倒されて、たちまち恋に落ちてしまいます。しかし、マノンには相手にしてもらえない。
ある日、迷子の山羊を追ったマノンは、隠された岩陰に、ふもとの村の水源を見つけます・・・。
エマニュエル・ベアール
一種の復讐譚ですが、マルセル・パニョルの原作だけあって、ストーリーがスリリングであるばかりでなく、人間の描き方に多面性と深み、あるいは「凄み」がある。
根は善人であるユゴランが、セムシのジャンを騙すときの、葛藤、そして良心の呵責。マノンを愛したときの、喜びと情熱、苦悩と絶望。オートゥイユはこの演技で、セザール賞主演男優賞を受賞しました。
さらに、復讐を遂げつつあるマノン=エマニュエル・ベアールの、背筋が凍りつくような美しさ。彼女もこの演技で、セザール賞助演女優書を受賞。
そして、極悪人のように見えたパペが、実は意外な過去を持っていたことが結末で明かされます。
それぞれの登場人物が、それぞれに人を愛し、そのために思惑を持ち、その思惑が交錯するとき、悲劇となる。
世評の高い作品なので、どこの「ツタヤ」にもあると思います。本当に、お薦めですよ。

なお、白水社からシナリオの対訳が出ていますので、興味のある方は、そちらもどうぞ。

-blog

執筆者:

関連記事

マヨネーズが好き

マヨネーズは好きですか(Aimez-vous la mayonnaise)?

こんにちは。バゲットです。   最近はあまり聞かないように思うのですが、以前、「マヨラー」という言葉をよく耳にしました。マヨネーズが大好きで、納豆、お寿司、目玉焼き、餃子など、通常は他の調味 …

エミール・ゾラ

バカロレアに落ちちゃった?(Si je rate mon bac ?)

こんにちは。バゲットです。 フランスでは今年も7月6日、バカロレア(baccalauréat)=「大学入学資格試験」の合格発表がありました。 今年の受験者は753,000人超で、合格率は78.8%。僅 …

死者の日

「諸聖人の日」って何?(Qu’est-ce que la Toussaint ?)

こんにちは。バゲットです。 一ヶ月ほど前に書きましたが、フランスでは国民の祝日は年間11日あって、うち6日がキリスト教に関連したものです。再度記しておけば、それらは「復活祭の月曜日(移動祝日、2018 …

魚についてのクイズです。フランスには、面白い名前を持った魚がいます。

地球魚に月魚 こんにちは。バゲットです。 フランスは北を大西洋、南を地中海と、海に挟まれています。漁港もたくさんあって、漁師で生計を立てている人もたくさんいるようです。 それでも日本と比べると、魚を食 …

イザベル・アジャーニ

ハリウッド・セクハラ事件/フランスにて(Affaire Weinstein en France)

こんにちは。バゲットです。 ハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ事件は日本でも大きく報道されましたから、皆さまもご存知のことと思います。被害を訴えた人たちには、ジュディ …

あなたのお住まい、お仕事は東京でしょうか?フランス語や文化に興味がございますか? くつろげて、自分に合うフランス語学校をお探しでしょうか?

東京でフランス語を学ぶのでしたら、新宿、池袋から数分の私たちの学校のサービスをご提案します。

初心者、初級対象者のすべての方には他校にはないプライベートレッスンをご提供します。初心者の方にはマンツーマンでそれぞれの題材の最後までご指導します。

その他のレベルではスタンダードコースとして(中級、上級)クラス内での広がりを作る為に1クラス3人まで のセミプライベートレッスンとプライベートレッスンがございます。

個人レッスンでは各ご要望のコースで対応します(文法、語彙、口語表現、試験準備、テレビニュース他…)。 フランス語会話サロンでは文化や社会に関する様々な題材で意見を交わし、東京からフランスまでを旅し、横断する事が出来ます。又、幼稚園生から大学生まで、セミプライベートレッスン、個人レッスンもご提案させていただきます。

私達の学校は会話を基本とする方法で、フランス語圏出身の講師による生きた会話レッスンを行っています。そういうわけで、私達は本校のことを、会話学校又は自由会話サロンと呼んでいます。