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彼女は桃を持っている(Elle a la pêche)

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こんにちは。バゲットです。

「桃」の話が二回続いた後、「農業見本市」を挟んで、今回は三度「桃」のお話です。桃も農業も嫌いな方(←もしいればw)は、「もう、うんざり(J’en ai ras le cul !)」とお思いかもしれません。でも、「桃」だけでなく、出血大サービス(?)で「バナナ」や「ジャガイモ」にも触れますので、どうか我慢して最後までおつき合いくださいませ。
さて、前回の記事(「パリ国際農業見本市」)でも少し書いたように、フランスはヨーロッパ随一の農業国です。そのためか、フランス語には農作物や家畜の名前を用いた慣用句がたくさんあります。その中から、先日はse fendre la pêche/la poire(自分の桃/梨を割る=大笑いする)を紹介しました。で、今回紹介したいのがavoir la pêche(桃を持っている)です。
Elle a la pêche (彼女は桃を持っている)のように使いますが、定冠詞(la)とともに用いることに注意してください。
彼女は桃を持っている
ネットでこの表現を検索してみると(→https://fr.wiktionary.org/wiki/avoir_la_pêche)、avoir plein d’énergie, d’entrain と出てきます。直訳すれば「たくさんのエネルギー、たくさんの元気を持っている」。他のサイトでは、être en forme=「元気、好調だ」、être dynamique=「活気にあふれている」とあります。ですから、Elle a la pêche と言えば、「彼女は元気ハツラツとしている」ということですね。
それは身体的な面で「調子がいい、元気だ」というだけでなく、心理的・精神的なレベルも含意します。たとえば、彼女は会社で希望の部署に配属されて「バリバリ働いている」といった場合です。あるいは、もうすぐゴールデン・ウイークだから「ウキウキしている」などでも使えます。彼女がスポーツ選手なら、「調子がいい=気力・体力ともに充実している」というニュアンスですね。
もちろん否定文でも用います。Elle n’a pas la pêche(彼女は桃を持っていない)と言えば、彼女は「疲れている」とか、恋人と別れて「落ち込んでいる」という意味。何となく元気のない友達に、Tu n’as pas la pêche ? (桃を持っていないの)と話しかけるのもOKです。
私は知らなかったのですが、挨拶でも使うそうです。 Tu as la pêche ?、あるいは省略して単に La pêche ? で、「元気かい?」。
別ヴァージョンもあって、「桃」の代わりに la banane(バナナ)、la patate(ジャガイモ・サツマイモ)、la frite(フライドポテト)も使えます。
ですから、「彼女は元気だ」は、Elle a la banane/la patate/la frite(彼女はバナナ/ジャガイモ/フライドポテトを持っている)でもいい。
なぜそのような言い回しで「元気だ」という意味になるのかは、上記のそれぞれについて違った説明がなされるのですが、「桃」については起源は「不詳(flou=はっきりしない)」。でも、あるサイトには「桃が不死と健康の徴である中国文化から来たようだ」とありました。「バナナ」は、満面の笑みを浮かべたとき、口がバナナのような形になることから「幸せだ(être heureux)」「微笑んでいる(être souriant)」の意味になり、それが「元気だ」の意でも用いられるようになったようです。
なお、以上は全てくだけた言い方なので、使えるのはもっぱら友人や家族との会話でのみ。職場で上司やお客さんに向かって言うのは、避けた方がよいでしょう。
※      ※      ※
私事で恐縮ですが(てか、「私事」はいつも書いていますがw)、この春休みはフランス語で専門書を二冊読むなど、かなり勉強しました。三月の末には少し休暇を取ろうと思っています。J’ai la pêche ! (私は桃を持っている)

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