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ウサギは好きですか(Vous aimez le/les lapin(s) ?)
投稿日:2018年5月2日
こんにちは。バゲットです。
何度か書いたように、私は千葉の山奥の農村地帯で育ちました。祖父母は専業農家で、私が子供のころ、家にはたくさんの動物がいました。豚とニワトリはかなり長い間(高校生ぐらいまで?)飼っていましたが、小学校低学年までは馬、牛、山羊などもいて、ほんの短期間でしたが、ウサギを飼っていたこともありました。
ウサギはたくさんいたわけではありません。15匹(15羽?)か、20匹か、そんなものでしょう。ネコぐらいの大きさで、真っ白で、目が赤く、耳が長くて、すごく可愛いウサギたちでした。私も耳を掴んでもち上げたり、抱いたりしたことが何度もあります。J’aime les lapins (私はウサギが好き)。
さて、21世紀になったばかりのころ、「食通」を自認する友人に連れられて、パリでミシュランの星つきレストランに行きました。「高級」というより「家庭的」な雰囲気のお店で、壁には、シェフがミッテラン大統領と一緒に写っている写真が飾ってあったのを覚えています。で、友人の勧めもあって、注文したのが「ウサギのクリームシチュー」。
私は、ウサギを食べるのはそのときが初めてでした。何が出てくるかと期待半分、怖さ半分で待っていると、ウエイトレスが大きめのお皿を持ってきて、テーブルに置きます。中を見ると、クリームのかかったウサギがまるまる一匹乗っている。アバラ骨や背骨など骨格全体がそのまま残っていて、背骨はあり得ない角度で曲がっている、という状態です。生きていたときのウサギの姿が想像できてゲンナリし、「料理を味わう」という気分にはなれませんでした。結局、最後まで食べましたが、味はよく分かりませんでしたね。Je n’aime pas le lapin (私はウサギが好きじゃない)。
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さて、ここで、フランス語の勉強です。「私は〜が好きです」のように、自分が好きなものを言うときは、動詞aimer を用います。目的語になるのは「定冠詞+名詞」(英語と違うので注意)で、不可算(数えられない)名詞なら単数、可算名詞なら複数にします。例えば、「私はコーヒーが好き」なら J’aime le café、「私はネコが好き」なら J’aime les chats ですね。
では、「私はウサギが好き」は、どのように言うのでしょう。「動物としてのウサギが好き」なら、ウサギは1匹、2匹・・・と数えられますから、J’aime les lapins です。
ところが、「食べ物としてウサギの肉が好き」という場合、肉は数えられません(「量」で考えるべきものです)から、J’aime le lapin と単数形にします。初心者の方は間違えやすいので、注意してください。
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